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唐津市 市民会館を考える

タイトルに「市民会館を考える」としましたが、「これからのまちづくり・ポストコロナの社会を考える」ことですし、合併して広くなった唐津市では、市民が唐津市について知るのが困難になっていることで「唐津市の将来」について考えるのが難しくなっているように感じます。

 

ですので、唐津市を再発見してもらうことも含めて書いていきます。

 

8月24日「第3回 新唐津市民会館基本計画 策定委員会」が開かれました。

※ 唐津市民会館

唐津市街地に昭和45年建設。耐震強度が基準値に満たないため、2021年3月31日で閉館 2021年度に取り壊しが決定。曳山展示場と市民会館の複合施設として2025年4月開館を目標にしている。

www.city.karatsu.lg.jp

 

「建設計画(案)」について、大ホールは「800~1000席」の検討だったものが「800席程度」との表記で示されました。

 

以前から、文化活動をされている方から「1500席はないと採算がとれないので、商業的な利用は難しい」と同時に、設備の使いにくさ(昔のものなので)を伺っていました。

しかし、『公共施設再配置計画の中で、市民会館・文化会館につきましては、将来的には1,000人規模の施設を広域施設として市域に一つの機能配置を基本とする。また、現有する複合施設のホール機能についても、300人規模の施設を市域に一つ、100人規模の施設を市域に一つの機能配置を基本とするという方向性を示しておりますが、これは市民会館・文化会館に限らず、市全体でホール機能の考え方であるというふうに考えております。この方向性につきましては、施設が使える間は使うこととしておりますので、建てかえ時期になった際、順次適用していくことを考えております。』(2019年6月13日 水上議員への政策部長答弁)となっていました。

 

市内の「ホール」の現状ですが

『市民会館・文化会館に位置づけている施設としましては、唐津市民会館、市民交流プラザ、相知交流文化センター、肥前文化会館の4施設でございます。

 このほかにホール機能を有している施設としまして、福祉施設の高齢者ふれあい会館とひれふりランド、体育館・武道館に位置づけている唐津市文化体育館などの3施設がございます。』とも答弁されています。

収容人数は

①現・唐津市民会館 1200席

②市民交流プラザ 131席

③相知交流文化センター 320席

肥前文化会館 608席

⑤高齢者ふれあい会館 204席

⑥ひれふりランド 800席

⑦文化体育館 文化ホール 378席

加えて、県立名護屋城博物館のホール 500席 です。

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鎮西町 名護屋城博物館 ホール


唐津市を支える人口はどうなっていくかというと、50年後に半減と言われています。

地域別での推移を「論点データ集」では、「鏡・浜玉地域に集中する」と予測しています。

www.city.karatsu.lg.jp

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唐津市論点データ集から

 現在の市民会館の利用状況は、第2回 新唐津市民会館基本計画 策定委員会」で共有されています。

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市民会館ホールの近年の利用状況


 

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市民会館ホールの近年の利用状況

議会では、2019年 全員協議会で「800~1000席」の説明だったとはいえ、800席で十分に活用される(採算を必要とする公演などが来る)のは難しいと分かっていましたし、作業部会・委員会にも関係者が入られるとのことでもあり、公共施設再配置計画の方針も踏まえて、1500席は叶わなくても1000席だろうと思ったことを反省しています。

 

新しくなる市民会館ホールの座席数については、第2回までの委員会でも「800席では採算がとれない」という意見が出ていました。24日 第3回目の委員会でも、重ねて発言されていました。「重ね使い」の建物を目指した結果、場所や施設を活かせなくなることへの問題提起もなされました。

 

800席のホールならば、作らずともよいのではないでしょうか。

市内の「ホール機能」の稼働率には、とても余裕があり、それらのホール利用を促進し、鎮西町肥前町厳木町相知町への流れを作ることも一考です。例えばですが、必要に応じて市街地からシャトルバスを運行する際の費用補助と、「800席のホール」の維持管理費では、将来負担はどう変わるでしょうか。

建替えを、曳山展示場・会議室と「広場」にして、イベント利用や、おくんち時に最も混雑する場所を快適にして欲しいという見方もあります。

 

作ってしまったら、向こう50年・60年、みんなで維持費を支えていく施設です。

一人一人が、意見やアイデアを出すのが「住民自治」と考えています。(日本国憲法にある「地方自治の本旨」=「住民自治」と「団体自治」)

現実には、仕事などをしながら「考える素材」を集めるだけでも困難です。

より多くの市民に「唐津市について考えるための素材」を提供することは、職員でも議員でも「公職」の務めであろうと受け止めています。市は、ほとんどの場合、計画や資料を公開していますが、考えるには、それらを繋ぐ必要があります。

 

平成の大合併から14年。基本理念は「市民力・地域力によるまちづくり」です。

七山、相知町厳木町肥前町鎮西町呼子町・・・・旧唐津地域でない方たちから「新しい市民会館は、自分たちとは関係ない」と思われるようでは、理念に届きません。

「文化・教育・歴史を伝える場所が必要」(24日の委員会より)との市の想いは大切ですが、それが800席のホールである必要について、委員から指摘されたものと見えました。

 

ホール機能そのものは、市内に小中 存在し(舞台装置などは不十分ながら)、近隣市町にもありますが、ポストコロナ社会でアウトドアスポーツを含むスポーツ・公園設備の充実、ネット環境の整備を強みとするまちづくりを考える余地はないものでしょうか。

 

曳山展示場を充実させ、市内の歴史・文化の紹介、周遊につなぐことも、市の想いに反するものではないと思います。