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唐津市、パートナーシップ制度やるってよ

2020年12月11日 議場で市長が「リーダシップをとってやっていく」と答弁しました。

これから導入に取り組んでいく(唐津市もですが)自治体のために、経過をまとめます。

 

平成30年6月議会 原雄一郎議員「LGBTs対応について」

          私 「人権啓発について」

平成30年12月議会 私 「性自認LGBT等への配慮について」

令和元年9月議会  私 「人権施策の推進について」

令和2年6月議会  私 「パートナーシップ制度について」

 

と、性の多様性への理解促進、施策の展開が求められてきました。

原議員も議案質疑でも質されてきました。

 

私がまずやったことは、性の多様性に関することの主たる所管を、未来創生部 男女共同参画課から、市民部 人権同和対策課に変えることです。

男女共同参画は、性別による役割分担や女性の社会参画に主軸をおくもので、元々、女性の権利を求める運動が起源となっています。住民票や婚姻届けの受付けを行うのは市民部ですし、性の多様性は男女間の差別・格差の問題ではなく、人間間の差別、社会制度による差別であることから、人権を所管する課が主であるのが筋だという やりとりをしました。

 

それからは、制度を導入している自治体での声、市内の人を対象にした賛否のアンケート結果、街中で遭遇する性の多様性を受け入れている対応、生命保険や携帯電話の契約においても同性パートナーが(条件はあるものの)「家族」として認められてきていることなど、出来る限りの情報提供を行いパートナーシップ制度の導入を求めてきました。

同時に、性の多様性は「男らしく」「女らしく」という圧力から皆を解放する一助になることや、アンケートでも制度導入に「反対」とする方も少数ながらいらっしゃいましたので、そうした方を否定する訳ではないことも説明してきました。

完全な理解は難しくても、元々 人と人が完全に分かりあうことはとても難しい。それでも、互いに否定せず生きていきたいということ。。。そう伝えてきました。

 

もう一つ、重要なことは、質問を通して周囲の議員さん達に理解を深めてもらうことです。議場にいると、寝ていない限りは強制的に説明を聞かされることになります。それで「君は当事者だろ?当事者でないと、あそこまで分からないはずだ」と聞いてくる方はありましたが、攻撃的な反応はありませんでした。

ですから、執行部がやる気になれば これは進むぞと思っていた訳です。

 

令和2年6月のやりとりは、このようなものでした。

私 > これまでの取り組みについて、市民部、教育委員会双方に確認をいたします。

◎市民部長

 唐津市人権教育啓発基本方針には、その基本理念として共生社会の実現を第一に掲げ、一人一人が個人として尊重される差別のない社会づくり、誰もが自分らしく生きられる社会づくりの実現を目指しています。

 しかしながら、社会においては、様々な性的指向性自認等の人たちが生きづらさを抱えて生活されているのも事実でございます。LGBTsの方々についても、社会における認知度と理解が進んだと言える状況ではないと考えているところでございます。

 LGBTsについての本市の取り組みについてのご質問ですが、平成30年度の唐津市人権教育啓発基本方針の第1次改定時には、LGBTsの支援団体の意見を反映させ、課題別推進施策項目に、性的指向性自認等の項目を新たに1つの課題として取り上げました。

 また、所管は違いますが、令和2年3月、唐津市男女共同参画基本計画第4次の策定に当たりましては、現状と課題を把握し、人権尊重に向けた意識啓発と情報提供に取り組むこととなっております。

 次に、啓発活動の推進として、本市職員を対象とした人権研修において、LGBTsの研修を行いました。さらに、窓口でのリーフレットの設置、市のホームページへの掲載などの啓発を行っております。

 また、企業における社内の人権・同和研修への講師派遣事業につきましても、その内容にLGBTsを取り組むよう推進しているところでございます。

 

⇒ 職員教育は原議員が、リーフレットやホームページの強化は私が、それぞれ求めてきました。

 

◎教育長

 教育委員会における取り組みといたしましては、学校において、混合名簿の使用が県内で統一され、令和2年4月1日より、唐津市内の小中学校での使用は100%となっております。

 ここ数年間、性自認やLGBTsへの配慮につきましても、唐津市校長会での啓発、研修を通して、教職員等の意識を高めてまいりました。教職員は、LGBTsで悩んでいる児童生徒がいないか、配慮をしつつ教育活動を行っております。

 また、児童生徒に対しましては、正しい知識を持たせるとともに、理解を深めることができるよう指導を行っているところでございます。

 

⇒ 混合名簿は、元年9月に求めたときは「学校の方針に任せ、指導等はしない」と返ってきましたが、そのすぐ後に県教育委員会が混合名簿を推進する決定をしたことで一気に進みました。

 

私 > この間、どういった検討がなされてきたのかについてお伺いいたします。

◎市民部長

 パートナーシップ制度につきましては、昨年6月の定例市議会において、原議員から条例制定についての一般質問がございました。その後、市民部人権・同和対策課で、条例や制度の全国の制定状況の調査及び情報の収集を行ってまいりました。

 本年1月には、平成30年4月に制度を導入した福岡市へ出向きまして、聴き取り調査や意見交換などを行ったところでございます。また、福岡市でLGBTのNPO支援団体の代表をされており、当事者でもあられます講師の講演会を職員に受講させて、理解を深めてまいりました。

 情報収集、意見交換を行う中で、唐津市としての現状、制度導入への課題が見えてまいりました。

 福岡市においては、LGBTsを支援活動する団体が7団体ございまして、当事者が相談しやすい体制が整っていること、また行政サービスとして、市営住宅の入居時、それから市立病院において入院等をした場合は、パートナーを配偶者としての扱いができるといったメリットもあるとのことでございました。

 

⇒ 今議会の原議員の質問では、「市営住宅の入居時」に都市整備部長が答弁、「市立病院において入院等をした場合は、パートナーを配偶者としての扱いができる」に保健福祉部長が答弁しました。

 

私 > 昨年6月に原議員が、同年9月に私もお聞きしたときには、2015年の全国意識調査で、同性婚の賛否は賛成が51.2%、反対が41.3%でした。2015年の意識調査ですね。現在、個々の生き方や自分らしさを尊重するという意味で、賛成が増えているのではないかと思っております。

 何より知りたいのは、唐津市ではどうなっているのかというところでございます。この間、具体的に分かってきた課題などあれば、お示し願います。

◎市民部長

 制度創設の具体的課題は何かとのご質問でございました。

 まず、制度導入の緊急性についてでございます。

 現在、パートナーシップ制度を取り入れております自治体は、全国で約50自治体ございます。平成27年に、東京都の渋谷区が全国で最初にパートナーシップ条例を制定いたしました。その後、パートナーシップ制度を取り入れる自治体が徐々に増えてきておりますが、当事者及び支援団体からの声が後押しをしているようでございます。

 確かに、当事者が声を上げるのが困難な問題ではあるとは思います。しかしながら、我々の反省点なのかもしれませんが、本市においてそういった相談があっていないのも事実でございます。そこのところの兼ね合いをどう考えるかということが、1つの課題であると考えます。

 また、当事者の実態がつかめていないということも、課題であると考えているところでございます。

 LGBTsに対する認知と理解が進んでいない状況の中での制度導入の是非も検討課題の1つだと考えられ、制度を導入することにより共生の社会が進むことを期待いたしますが、逆に差別を助長するようなことになってはなりませんし、導入に当たってはLGBTsに関する取り組み全体の中で慎重に判断すべきと考えているところです。

 

私 > 今、課題として上げられたものの中で、当事者の実態がつかめていないという部分なんですけれども、つかめていないことが課題であるなら、実態をつかむための何かしらの調査をしなければならないと思うんですけれども、その点の取り組みはどうなっているんでしょうか。

◎市民部長

 今後、制度の導入を検討するに当たっては、こういった実態がつかめていないという大きな課題等も、具体的にどういったふうに実態をつかんでいくかというところも検討しながら進めてまいりたいというふうには思っております。

 

私 > 実態のつかみ方が分からないというのが課題なのかなというふうには思います。

 市民の理解が進んでいないということも検討課題の1つとのことでしたが、進んだ、進んでいないというのは、何を参考にされてそういう判断をされているのかについてのお示しを願います。

◎市民部長

 昨年の唐津市人権教育啓発基本方針の改定時におきましても、調査をいたしました。申し訳ありません。今、手元に数字はないんですけども、市民の方へのアンケートによりますと、認知をされていない方の数字がかなり高うございまして、今後、そういった市民の皆様への啓発活動、それから市職員はもちろんですけども、そういったLGBTsに関する理解を深めるための啓発の活動が必要であるというふうに思っております。

 

私 > 相談があっていないということを反省点なのかもしれないというふうにおっしゃいましたけれども、私、相談がないという点について、なくて自然ではないかと思っております。

 なぜかと申しますと、市のホームページには相談先として外部の団体が案内をしてあります。また、子供のことで悩んだら、保育所や学校に相談をするかと思います。職場であれば、相談相手は多くの場合、同僚や友人など身近な人になってまいります。不動産の賃借などで困れば、大家さんや弁護士が相談相手となります。

 以前も申し上げましたように、日本弁護士連盟は、LGBTなどの人がそうでない人と同じく生活できるよう、速やかに法整備すべきだという立場を明確にしておりますし、佐賀県弁護士会でも取り組まれております。

 要は、行政に相談する理由が現在ないので、現状では相談がないということは課題ではないのではないかというふうに考えております。

 次に、先進自治体では、当事者及び支援団体からの声が後押しをしているとのことでした。私自身、LGBTのどれにも当たりませんが、当事者でございます。2017年の10月に原議員がこの話題に触れましたことで、大変前向きになりました。理解者の存在の大きさというものには、非常に感謝をしております。

 当事者というのは、存在そのものを否定されるという痛みを既に知っております。だから、声を上げるのが困難です。そもそも自分らしく生きるために、人目にさらされて声を上げなければいけないとしたら、社会の在り方そのものに疑問を投げます。

 この間、パートナーシップ制度に向けた理解の推進に、私も取り組んでまいりました。唐津市内を対象にネットアンケートを取りました結果、パートナーシップ制度について賛否両方の表明がございました。その理由まで記載したものは、賛成のものだけでした。数としては45件と少なくて、アンケートを目にしても回答しない方が圧倒的に多かった状況です。回答された中では、91%が賛成となっております。

 声の後押しがないとのことでしたので、代弁をさせていただきますけれども、「多様性を尊重するような世の中になってほしいです」、「男性か女性かではなく、人としてということが大事であると思います」、「本人同士に愛があれば自由だと思いますが、国や自治体の制度や法律がまだ整備されていないので、しっかりと保障できるようなシステムをつくっていくほうが幸せにつながると思います」、「入院や葬儀の際、また相続や日常の暮らしの中で、正式に家族として遇するよう法整備を願いたい」、「海外からの移住者にも同等の権利を保障してほしいと思います」、「大切に思った人が異性か同性かは最後だと思います。それを特別なことだと思わない社会になってくれたらいいと思います」、「早く行うべきだと思います」というものがございました。

 市長、いかがでしょうか。唐津市、多様でおもしろい街でございます。受け入れがたい人もいらっしゃるかと思います。それを否定する必要はありませんし、お互いに否定する必要はなくて、適度な距離間で暮らせばいいだけのことではないでしょうか。ほかのことにおいても、みんなそうしているかと思います。

 人間社会において、差別というものがどうしても付き物でございます。だからこそ、差別をなくす努力は続けられるべきですが、差別があることを制度創設の障がいとするのは本末転倒ではないでしょうか。市長の考えをおっしゃってください。

◎市長

 パートナーシップ制度の導入につきましては、多様性が尊重される社会という土台があってこそ、当事者が差別や偏見にさらされることなく、安心して制度を利用できるものと考えているところでございます。

 部長も答弁をいたしましたが、既に制度を導入されている福岡市におきましては、同性のカップルをパートナーとして認めることによりまして、一部の行政サービスが受けられるようになったことは、当事者の皆様にとりましては大きなメリットであると考えているところでございます。

 加えまして、それ以上に、ふだん生きづらさを感じながら暮らされている方々が、この制度を利用することによりまして、自分たちを認めてもらえるとの満足感や安心感が大きいのではないかと思われるところでございます。

 福岡市には7つのNPO等の支援団体がありますが、本市におきましては当事者を支援する団体もなく、相談や支援しやすい体制がまだ整っておりません。また、市民の皆様の理解も、まだ十分には浸透していないのが実情であると考えるところでございます。

 先ほど部長も答弁いたしましたように、啓発活動はこれからも続けていきたいと思っております。ただ、制度の導入につきましては、先行して取り組まれております他の自治体を参考にさせていただき、さらに検討を進めてまいりたいと考えているところでございます。

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今日、峰市長は「リーダーシップをもって進めていく」と答弁されました。

それ自体は、歓迎することです。

しかし、担当課が課題に向き合う姿勢はこれまでと変わっていません。実際、この答弁の後、来年度から出来るのか問い合わせたら、6月の答弁と全く同じ回答が返ってきました。導入している自治体の民間団体の方からも聞いていますが、この施策において担当課の職員の意識が導入・運営に与える影響が大きいそうです。

しかし、今回のような市長答弁になったのは「市長の気持ちの問題」だそうです。

 

リーダーシップをもって進める。この答弁を引き出すのにかかった時間は十数分でした。質問の内容は、6月議会でのやりとりを要領よく分けたもので、執行部の状況はたいして進展していません。質問の技術という点では学ぶものがあります。

「市長の気持ち」により、聞き手が最後に受ける印象がものすごく変わりました。

 

所詮、男社会・既得権社会の霧の中にいるような、気持ちの悪いひと時を過ごしました。また、他者を立てることをずっと意識してきましたが、今回のやりとりを聞いて虚しさを感じています。

それでも、市長の言葉を引き出したのは、この間 支えてくださった皆さんです。アンケートに協力してくださった市民の方々です。あなたの声は社会を変えます。そのことに、確信と感謝が湧いたことは揺らぎません。

 

※ 1年前、忖度・忍耐の積み重ねによるストレスで、人生で経験したことのない自律神経の不調を起こし、窃盗まで疑われる事態になったことから、根本的な再発防止として感性に正直であることに努めています。