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「唐津∧糸島の山の未来を考える会」さん主催 大型風力発電のこと

2021年1月10日に住民主体で開かれた事業説明会について記録します。

事業者から、これから行おうとしている風力発電事業について説明する場でしたが、メディアの入場を断わられていたそうです。いわゆる新聞社などですが、新聞には地域住民に広く伝える力があり、入場を禁止する意図について疑問に思います。

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あの山に最大高さ約159mの大型風力発電機? (深江側より撮影)

 

今後の予定は

・1/14~2/15 環境影響評価方法書の縦覧 意見の提出期限は3/1まで

  縦覧場所:唐津市役所 生活環境対策課、七山市民センター 総務・福祉課

       糸島市役所 生活環境課

             深江・福吉・一貴山の各コミュニティセンター

       佐賀市役所 本庁 環境政策

             富士支所 総務・地域振興グループ

www.city.karatsu.lg.jp

 

・「環境影響評価方法書」についての住民説明会

 1/22(金)18:30~ 七山公民館

 1/23(土)10:00~ 福吉公民館

 1/24(日)9:30~ 富士公民館(フォレスタふじ)

      15:00~ 伊都文化会館

 

 

【1月10日の住民説明会】

配布資料

  • 大和エネルギー株式会社作成 事業資料(事業概要、環境アセスについて、今後の予定)
  • 事前に寄せられた質問への回答

 

日程

  • 大和エネルギー株式会社からの資料説明
  • 唐津∧糸島の山の未来を考える会からの報告
  • 質疑応答

 

所感

 会社の資料に示された「事業の実績」について、建設地の標高や風車規模は 今回の事業が最も規模が大きく、示された案件がどの程度 参考になるのか分かりません。

 事前質問への回答には、生活や自然環境に与える悪影響について「影響を小さくする方法を検討する」「環境保全措置を実施する」という漠とした言い回しが多様されています。事前質問には、風車建設予定地 近くのフリースクールに通う子どもからのものもありますが、回答中「配慮が必要な施設」に、フリースクールは含まれておらず、かつ 記載された施設のどこよりもフリースクールまでの距離は短いものです。(七山小中学校まで2.9㎞、フリースクールまで1.2㎞)

 これまでの住民説明において「ストロボ現象」の説明をしているかとの問いには、「シミュレーションの結果を準備書にて示す」と締めくくられ、「ストロボ現象の説明をしたか、していないか」には答えていません。

 ※ ストロボ現象とは

風車の影が一定間隔で家の中に映ることで、頭痛や吐き気を起こすことがあること。

「ストロボ効果」

ja.wikipedia.org

 

風車が稼働した後に、健康被害の訴えがあった場合 どうなるのかとの問いには「実際に現地の騒音の状況を確認し、個別に対応」となっています。これは、健康被害の内容・範囲と損害の有無について決める主権は企業側にある回答だと思っておいた方がよいでしょう。

 質疑応答にて糸島の若者が鋭い指摘をされました。「この回答書は、質問した人のために書かれたのではなく、あなたたち会社のために書かれたもの」と。私も同じように感じました。住民が健康や環境について被害を訴えたとしても、裁判になったとしても会社が負けないための言葉の使い方がされています。

 

 最後に、夢をもって提案します。

今回の事業で儲かるのは、海外資本と大和グループです。唐津を含む「地域」は、その数パーセントのおこぼれを受けて、自然エネルギーの名目の下 自然を破壊するという矛盾を天秤にかけなければなりません。

しかし、日本には「羽のない風力発電機」を作る技術があります。

www.riamwind.co.jp

www.businessinsider.jp

 

 また、唐津は農林畜産業が基幹産業ですので、バイオマス発電に企業が投資してくだされば、和牛というジャパンブランドとエネルギーがコラボするという、これ マジでクールジャパンじゃん、という地域づくりが出来るのではないでしょうか。

DREAM Windは、地域と地球にとって夢のある提案ができていません。住民は悪夢を懸念していますし、その姿勢は賢明と思われます。

 現在、日本は再生可能エネルギーへの転換が遅れた結果、海外との取引きが必要な大企業が不利な状況におかれようとしています。本社だけでなく、下請け会社の使用するエネルギー源構成までチェックされるかもしれないということで焦っているのかもしれません。しかし、自然エネルギー発電のために自然を壊すのが「持続可能な開発」でしょうか。

説明会を企画した住民の皆さんが問うているのは、その根本的な考え方だったのではないでしょうか。

市長が、こうした意向を理解し、開発を断わるケースは県内にもあります。

唐津だけでなく糸島市民、福岡市民も唐津市長の動きに注目しています。

 

www.nishinippon.co.jp

negoronokane.jimdofree.com

 

参考 2020年7月7日から8月11日まで縦覧が行われた「計画段階環境配慮書」への意見

www.pref.saga.lg.jp

 

www.env.go.jp

naomif.hatenablog.com