望と某と紡と世界と

好きなものは SEKAI NO OWARI、Radwimps、宇宙兄弟、ちはやふる、深夜のダメ恋図鑑、BASARA、宮崎駿作品など

人に言いたくない言葉「がんばれ」

#福島尚美 #書類送検

 

この度、全国版のニュースになりました。福島尚美です。

ご迷惑をお掛けした方、応援してくださっている方に、申し訳ないばかりです。

 

10月13日、9月議会・10月決算特別委員会、45日間の議会の、残すところ2日だった日。体も脳も、疲労がピークにきていたであろう、あの日。

仕事と仕事の合間に行った温泉で、自動券売機の前の利用者のお釣りが、券売機内に残っていることに気付かず、お札を入金し、入浴券ボタンを押し、おつりボタンを押し、出てきたお釣りを持って帰ったのが、間違いでした。

自動券売機が間違えると思っていませんでした。いつだったか、家で、ガス火の消し忘れをしたことがあり「疲れが溜まっているな」とは思っていました。ガス火は自動消火してくれました。

自動券売機と自分。そこに「前の人」という要素が、頭に入っていませんでした。

 

新聞記事を見て「捕まった」と受け取っている方が多くいらっしゃいます。

また、犯罪を犯したと思っている方も。そういう書き方ですから仕方ありません。

身柄拘束もなく、逮捕でもなく、任意の聴取・取調べです。

 

改めて手帳を振りかえると、2019年、この日まで、きちんとした「休日」はありませんでした。2月に意識をなくして倒れた翌日の特別委員会・研修を欠席しただけで、その次の日からは動き始めていましたから。

 

さらに、12月になって、警察の人が訪ねて来られるまでの間も、「休養」といえるような日がなく、次第に背中の痛みから腕にしびれが出る・睡眠状態が悪化する・心拍が日常的に早いなどの、自律神経の乱れが出てきていました。

 

それでも、仕事をしなければと思い、休養に罪悪感をもってしまう状態でした。

 

母が、私に「がんばれ」と言わない理由がわかりました。子どもの頃から、母が私に言い聞かせてきた言葉は「休め」でした。

 

たくさんの人から「出来心だろう」「残念だ」という風に受け取られるのは、私をご存じなく、新聞の記事だけを読まれていれば自然なことです。

しかし、私は人生の宝と言っていいものを得ました。

それは、休養は必要ということ。そして、信じてくれている人たち。

 

「議会でいつも寝ている議員と、人の質問や話もずっと聞いていて、真面目に取り組んでいる尚美さんと、どっちがいい。疲れて失敗することは、誰だってあるやろう。頑張りよらすことは変わりない」「この記事、おかしい」

「負けないで」「潰されないで」「これからの未来を信じてくれてる人がいるから、乗り越えていこう」「私が不安で不安で仕方ないとき、踏み出す一歩をくれたのも尚美ちゃん。また少しずつ歩んでね」

何十件も、こんなメールが届きました。

「大丈夫ね?お茶しにおいで」「一人がきつくなったら、泊りにおいで」

電話をくれる人。家まで来てくれる人。

 

完璧な人間ではないけれど、頑張ってきて良かった。

見てくれている人は、いた。

 

お釣りを持って行ってしまって、相手の方、本当にすみません。

でも、相手が私だったとわかって「罰を受けてほしいとは思わない」と言ってくださった。ご迷惑をおかけした、施設の方。謝りに行ったら「大変でしたね」と、私を玄関まで見送ってくださった。

 

そういえば、私も昔、車に撥ねられて「考え事をしていて・・・・」と震えている運転手さんを見て「きっと、色々あるんだろうな。お子さんの大学進学とか、家庭の事情とか。私は痛いくらいで、命は大丈夫だから、罰とか受けて欲しくないな」と思いました。今も、元気にしていてくださるといいな、と思います。

 

市議会議員になって、3年。

1年目は、右も左も分からない。当たってくだけろ。それでも、「唐津市」としての、ヒバクシャ国際署名への参加は実現しました。

2年目・3年目と、少しずつ、分かってくる。どこを調べればいいか、という「地図」のような感覚が、もっと鍛える余地ばかりですが、ついてきたように思います。「この点が疑問なんですが、総合計画の何ページの、この個別計画の、何ページの、この項目に該当する部分 という理解でいいですか」というところから、話始められるようになりました。

町を歩いていて、標識や街灯の不備を見つけたら、写真を撮って、地図をつけて、A4にまとめて担当課に持っていきました。現地が一目で分かること、見に行かなくても現状が分かることが大事です。職員の数は限られていますから。

電灯やガードレールの交換くらいなら、予備在庫があれば1カ月以内に対応してもらえました。

 

生活相談もですが、人生相談も増えました。

制度があっても、その制度を活用する人の気持ちが整理されて「制度を活用しよう」という力が必要です。まず、モヤモヤを吐き出してもらう。呼吸と同じで、吐かないと新しいものは入らない。

そんな電話が深夜まで続くこともあります。でも、大切なことだから、やめたくありません。

いろんな人の「モヤモヤ」から、いま、社会がどうなっているのかを考えます。

そこで考えたことと、行政の事業との関係を考えます。

職員さん達も、自分自身が親であったり、介護をしたりしている「市民」です。色んなことを考えながら、公務員という仕事に従事していらっしゃる。周りから聞くままに「おかしい」というのは、おかしいと思っています。

 

今回の報道を知っても、生活相談の連絡がきます。人生相談も。

必要とされる限り、やり通さなければと思います。